エスカレーターのマナーとルールについて
今更感がありますが、エスカレーターの問題について語ろうかと思います。
ルールとは何か、マナーとは何か、といったことをいろいろ学べる、良いテーマだと思っています。
エスカレータ 片側 とかで検索すると、様々な記事が出てきますが、
そのうちの圧倒的多数が「実は『歩くな』がルールなので守りましょう」を主張しています。
そこで、あえて私は「エスカレーターを歩く派」の立場で語ってみようかと思います。
(あくまで個人としての意見であって、集団としてどっちが好ましいか、という主張ではありません)
かなり論じられてきた内容ですから、ただ長文で理由を述べていくと、
「それは知ってる」の部分が邪魔になるので、
何が語られているか見やすいようにQ&A方式で行こうと思います。
「歩くな」がルールなんだけど、どうしてルールを守らないの?
ずっと前に、公園に掲げられた禁止事項の内容が問題になったことがあると思います。
公園のはずなのに、「ボール遊び禁止」「ペット禁止」みたいな。
なぜそういうことになるのかというと、
球技をやってる時に、何らかの理由で近隣の迷惑になる
↓
近隣のクレームが公園の管理者に届く
↓
管理者として何らかの対策をしなければならない
↓
禁止にする
という流れです(予想)
ここで、「禁止されているから球技はやめよう」となるのはどうも、それは公園としてどうなの、と思わざるをえない。
子供もそう思うのは同じで、禁止されているにも関わらずサッカーをやります。
しかし、そこには
「禁止されているのが大前提なのだから、絶対に近隣に迷惑をかけない(バレない)ようにやろう」
という、禁止される以前にはなかった共通認識があります。
私は、この認識があれば十分なのでは?と思います。
仮に「球技はやってもいいですが、近隣の迷惑にならないようにしましょう」と書いてあったとしても、
いまいちピンとこない。というか、どこの公園にも書いてあるやつだ。
そこを、あえて大げさに「禁止されている」と書くと、認識が変わる。
政治関連でも何でも、よく極論を言う人がいますね。
そういう人も、自分の言う事が絶対に正しいと思っているわけではなく、以上のような作用を狙っているのだと思います。
(と考えることで、明らかに非論理的な意見を主張する人の存在を自分の中で納得させています)
この公園の例と同じように、エスカレーターのルールを捉えているというわけです。
つまり、メーカー等が歩くのを危険しているのは、責任追及を逃れるために大げさにしているためであり、
実際には、禁止されていることをわきまえた上で柔軟に対応すればいいと考えています。
とはいえ、圧倒的に「片側を空けるのがマナー」が多数派なんですけども。
『危険』だから歩いちゃ駄目なんだけど?
止まって乗ったほうが安全ではありますが、気をつけて歩けば危険ではないと思います。
段差が普通より高いから転ぶかもよ?
家の階段と大体同じくらいですね。手すりを掴んで降りれば問題ありません。
止まっている人とぶつかったら危険だよ?
ぶつからないように気をつけて降りています。
もし荷物が多い場合(ぶつかる危険が高い場合)は歩きません。
ルールを守らないあなたを見て、他の人がルールを守らなくなるかもしれないよ?その人が危険な歩き方してたらどうするの?
※危険な歩き方:スマホ見ながら歩き等
片側空けること自体には賛成なので、他の人が私と同じスタンスになる分には何の問題もありません。
また、私は危険な歩き方はしていないので、他者に提供する情報は「歩いている」のみです。
したがって、その人が危険な歩き方をしていることに個人として何の責任もありません。
怪我などで、片側に寄れない人がいるんだけど?
片側に寄っていない人に遭遇した時に問題となるのは、
「自分の考えるマナーが絶対のものだと思っている」人が、怒りを表に出すことによって起こるのですが、
私はそうでは無いので問題ありません。
怪我でも何でも、通れなければ諦めます。
片側に寄ることで、機械への負担が偏ってしまうから歩いては駄目なんだけど?
定期的にメンテナンスしているはずなので、機械への負担が偏っていても安全性では問題ないでしょう。
エスカレーターの寿命が縮んで、費用がかかるんだけど?
その分の運賃が上がっても私は特に問題と考えません。
微々たるものだと思います。
両側を歩かず使ったほうが、効率が良いよ?
エスカレーターが長かったりすると、多くの人が「歩きたくない」と考えるため、歩かない側に行列が出来て渋滞してしまいます。
それを受けて、ロンドンのある駅では、片側を歩くことを禁止し、両側を歩かず使わせるようにしています。
その結果、渋滞が解消されたそうです。
しかし、エスカレーターが短いと、歩く人が増えるので、効率面でどちらが良いかは断言できなくなります。
つまり、効率に関しては場合によります。
私としては、急いでいる人が急ぐことができる従来の仕組みが、効率がいい形だと思っています。
急いでいる人は階段を使うべき
エスカレーターを歩いたほうが疲れないですし、階段を駆け上がるor降りるのと同じくらいの速さで登れます。
そもそも、階段を駆け上がったり駆け降りたりするほうが危険なのでは?
エスカレーターで歩くほど時間に余裕が無いのはなぜ?
単に立っているより歩いたほうが速く目的地に着けるし、"適度"に運動にもなるのでそうしています。
時間に余裕が無いから歩いているということは特にはありません。
歩いたことによって得た時間に価値は感じていますが。
どうして危険性があるのに歩こうとするの?
交通事故は年に50万件くらいあるらしいですね。
しかし、どうして誰も彼も車に乗るのでしょうか?危険なのに。
というのは、車に乗ったほうが便利だからですね。
スケールは小さいですがそれと同じ動機です。
危険性と利便性を比べたときに、利便性が勝った結果なのです。
ただ単に「危険だから駄目」という話ではない、ということを理解していただきたい。
最後に
よく見られる反論を挙げてみました。他に反論があれば教えていただきたいです。
なお、私は実際にはエスカレーターは歩きません。それがルールですし。
ただあくまでエスカレーターを歩く派の立場で書いているだけなので、「自分を正当化するな!」とか言われても知りません。
最後に、私は「歩いている人によって怪我する人が多い世界」を望んでいるのではないということを理解していただきたい。
私の意見の影響が(見ている人の数とかの問題でなく)「両側を二列で立って使うマナー」から離れる方向に作用するのはそうですが、
だからといって私を敵だと認識してほしくない。
↑↑
これは他人の主張を見たり、自分が主張したりといった時にいつも思うことです。
それに関してもまた別に書きたいです。